(2003/07/11日付け イベントレポート)  

大会テーマ
「いつでも どこでも まず、子どもから」

会期 / 2003年7月10日・11日
会場 / ホテルメトロポリタン仙台

 


PTA連合会 副会長 中村悦子(貝塚幼稚園 母の会会長)
 私は今年度、福岡市私立幼稚園PTA連合会の副会長をさせていただいております関係で、この度、政令指定都市私立幼稚園団体協議会 仙台大会に参加させていただき、二日間に渡って大変有意義で、貴重な経験をさせていただきました。初日の基調講演や、二日目の分科会に参加させていただき、様々な立場の方々からのお話を伺うことができました。
 初日の講演では、文化庁文化部長の寺脇先生の「わが国の教育改革と就学前教育の課題」と題してのお話をお聞きしました。 まず、学校教育の目的は、上級学校に進むためだけにあるのではなく、社会に出て生活をしていくためにあって、その中でも幼稚園(幼児教育)は、重要であり、そこが変われば教育全体が変わる。また、どういう社会にしていきたいかによって教育が変わるべきであって、目的を考えないで手段ばかり変えても駄目だし、それは、大人の考え方が変わらなければいけない。もっと文化力をつけなければならない。文化力とは、物事を損得だけで判断することではなく、多角的に見る力のことで、経済的には損をすることでも心が気持ちいいと感じることを考え、行動する力である。文化力を取り戻せば、子供は幸せになれるし、大人の未来にも必要なことだ。今まで経済力(損得の判断)だけをつける教育だったが、それだけでなく文化力をつける教育に変えよう。それが教育改革である。 とのお話に、私は、「文化力」という言葉が強く心に響きました。文化力、つまり心の教育がこれからますます大切であるということを痛感しました。現代は物が豊かで、あふれていて、便利で快適な時代ですが、その反面、人の心は貧しく、荒んでいるように思えます。私としても、慌しい日々の中、私や子供達の心が豊かになるような子育てができているだろうかと考えさせられました。最近、子供が被害者ばかりでなく加害者になるような悲惨な事件が相次いで起こっています。これも大人の文化力のなさによって、犠牲になった子供達の心の叫びが引き起こさせているのかと思うとたまらなくなりました。何だか寂しい時代なのかと思わされる昨今ですが、私たち大人がかつての文化力をつけて変わっていくことで子供達の今や未来を変えていくことができるのかと思うと、この先の子育てや教育に対しての不安が少しぬぐわれたような気がしました。
 また二日目は、PTAの分科会に出席させていただきました。そこでは同じ福岡の吉塚幼稚園の園長先生とPTA連合会常任理事の安武さんが、週休5日制と休日に対する保護者の認識と期待度をアンケートの結果を基に発表されました。大変良くまとめてあって、活発な意見交換がなされました。週休5日制に伴い、幼稚園と保護者、または地域との連携をいかに図って子供達の健全な育ちを支援するかという点から、幼稚園側では、土曜日の園の開放、子育てに悩みを持つ保護者のためのカウンセリングの開設、または、父親と子供との触れ合いを図るイベントなど、どの都市の幼稚園も限られた環境の中でいろいろな取り組みをされていることを知りました。また、いろんな問題点や課題も多くあり、園長先生方は大変なご苦労をされていらっしゃることを改めて感じました。行政や幼稚園が多くの努力をされている一方で、保護者はその支援事業を利用する側として、理解度はどれくらいだろうかと思われました。ある都市のPTA会長の方が、「残念ながら、大人のルールが乱れていることで、せっかくの支援事業が子育ての手抜きのための支援になってしまっているのではないか」とのご意見に、確かに、せっかく親や子供が心身ともに健やかになるための取り組みが、行政や幼稚園に任せっぱなしにしているところも少なくはないのではないかと反省させられました。
 二日間で本当にいろいろな方のご意見やお話を伺うことかでき、また、子育てについて多くのことを考える機会を得ました。これからの日々をこれらの経験が生かされるよう、子供や幼稚園、地域とのかかわりを前向きに取り組みたいと思います。本当にこのような子育てを考え、勉強する場をいただき感謝いたします。

 
PTA連合会 常任理事 安武泰子
 7月10日第43回政令都市私立幼稚園団体協議会 仙台大会にて文化庁 文化部長の寺脇研先生より“わが国の教育改革と就学前教育の課題”という演題で講演がありました。
 日本の経済状況と環境が今の子ども達、私達大人にどのように関係しているか?など興味深いお話でした。日本人の素晴らしい心、人は心地よい思いやりを他人へ文化力という表現でおっしゃっておられました。その文化力が近年なくなりつつあると言う事。物事を損か得かだけで判断するような人になってきている これを経済力と言われていました。文化力とは、得にはならないけど気持ちのいいこと(例 道でお金を拾ったとします、交番に届け得はしないが警察官に誉められ気持ちよかった)経済力とは、損か得かだけで物事を計る、○×の2進法。近年、文化力の強かった日本人の考えが欧米化の影響か?経済力のほうが上回ってきている。その結果、子ども達に大きな変化が生じてきているのでは?
 自分だけを基準に、子どもが孤立化していることもその1つでは近年増加傾向にある青少年の犯罪もその1つではないでしょうか。 また、親が学校教育に求めるものが昔とは異なり目的の認識が大きく違ってきているのではないでしょうか。 学校教育の目的は、いい大学に入る事ではなく、社会へ出る為の教育であると言われていました。私達親はやはり少しでもいい学校にとそこばかりに気をとられ、その子の人間性の育成を忘れかけているような気がしました。教育が変われば社会が変わるのではなく、大人が社会のあり方を考えないと教育方針は決まらない。この言葉が深く胸に残りました。                       
 地域で子どもを守ろう、育てようと学校でもゆとり授業が取り入れられ、地域ではたくさんの方が子どもの為に努力をしてくださっている今、私達親は行政に頼るばかりでなく、まず私達親がどこまで子供を守る覚悟が出来ているのか。子どもにとって親は鏡、自分の姿を映し出し見なおす事が必要だと、自分に問い掛ける次第です。見ているようで見えていない子どものこころ、親である私たちがその子を受け入れ、逃げ出さず解決していかなくては、益々年少化傾向にある青少年の悲惨な事件に歯止めはないのではないでしょうか。お話を聞きたくさんの事を考え直すきっかけになりました。まずは、私達大人がどうあるべきか社会の責任で終らせない強い意志を持ち子育てに励みたいと思いました。
 翌日の分科会では、“週5日制の実施に伴うPTAの役割を探る”というテーマで福岡市と神戸市とでアンケートを出しそれぞれの結果をもとに発表、討論をしました。我々福岡市のアンケート結果から、週5日制のお休みを有効に活用されている方からは支持も強く反面、母親の負担が増えたことなど時間の活用がうまく出来ていない方からは不支持の声が多く聞かれました。こうした結果から地域をはじめ幼稚園、小学校がたくさんの試みを各市で実施されているようです。私達親はそれに甘えるだけでなく子どもと向き合う時間をもっと大切にこの週5日制の制度をうまく活用したいと思いました。
 

 


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